ナチュラルチーズとは
ナチュラルチーズというと、何がぱっと思い浮かびますか?
聞いたことはあっても、いざ説明しようとすると少し難しいかもしれません。
見た目だけでは違いが分かりにくく、
「なんとなく自然なチーズ」といったイメージを持たれることもあります。
ここでは、できるだけシンプルに、チーズの作られ方や違いについてご紹介します。

チーズは毎回、少しずつ違います
チーズは、同じように作っていても、毎回まったく同じものにはなりません。
たとえば、寒い冬と暑い夏では牛さんのミルクの脂肪分が変わったり、
湿度によって、チーズの柔らかさが変わったり。
そんなミルクの状態や季節、温度や湿度など、さまざまな要素が、少しずつ影響してきます。
もちろん、品質は大きくぶれないように管理していますが
それでも毎回、少しずつ違いが生まれます。
ナチュラルチーズは「生きている」と言われる理由
チーズは、ミルク・微生物・時間によって変化していく食べものです。
作ったあとも、止まることなく、ゆっくりと変わり続けます。
そのため、すべてが決まった通りに仕上がるというよりも、
環境の中で育っていくような一面があります。
この「少しずつ変わっていくこと」が、
それぞれのチーズに個性や、独特の表情を生み出します。
プロセスチーズとの違いについて
プロセスチーズの原料には、ナチュラルチーズも使われています。
複数のチーズを組み合わせ、加熱して溶かし、あらためて形を整えて作られています。
味だけでなく、食感ややわらかさも均一になるよう整えられているため、
いつ食べても同じように感じられるのが特徴です。
ナチュラルチーズが、ミルクから始まり、発酵や熟成を経て変化していく食品だとすると、
プロセスチーズは、その変化を整え、安定させた食品といえます。

チーズの表面や外側にも、意味があります
「皮はとって食べるもの?」と思われる方も多いかもしれません。
見た目だけのものに思われがちな部分ですが、
ナチュラルチーズでは、表面や外側にもきちんと役割があります。
表面はチーズを守るだけでなく、風味や熟成の進み方にも関わっています。
外側もふくめて、そのチーズがどのように育ってきたかを表している部分ともいえます。
いわば、そのチーズの歴史が、外側にあらわれています。
一方で、プロセスチーズのように、
外側にそうした熟成の痕跡があまり見られないタイプもあります。
もちろん、見た目だけで良し悪しが決まるわけではありません。
チーズの種類によって、外側もそのまま楽しめるものと、取り除いて食べるものがあります。
ただいずれにしても、チーズの外側には、そのチーズの個性や背景があらわれやすいのです。
チーズのおいしさはどこからやってくる?
チーズのおいしさは、ひとつの要素だけで決まるものではありません。
・ミルク
・作り手(チーズ職人)
・発酵
・熟成
こうした要素が重なり合うことで、はじめて味わいが生まれます。
すべてが完全に同じ条件でそろうことはないからこそ、
チーズには毎回、少しずつ違う表情が生まれます。
その違いも含めて、楽しんでいただけたら嬉しいです。
Cacioのチーズを例にすると
たとえば、カステルディ嘉麻のようなチーズは、
熟成の進み方によって味わいが変わっていきます。
皮の色味や、味わいの凝縮感、触れたときの固さなど、
同じチーズでも、若い状態と少し熟成が進んだ状態では印象が異なります。
また、ロビオラ45のようなチーズは、
時間とともに、やわらかさやクリーミーさが変化していきます。
こうした変化も含めて楽しめるのが、
ナチュラルチーズならではの魅力です。
まとめ
ナチュラルチーズは、「いつも同じ味であること」を目指した食べものではありません。
少しずつ変化しながら、そのときの状態を楽しむチーズでもあります。
実際に食べてみることで、少しずつ違いが見えてきます。